数式作成にはLaTeXがおすすめ
Webページ上では、簡単な数式でも美しく表すことは難しい。
MathMLと呼ばれるHTML内で数式を表すための試みもだいぶ以前から行われているが、なかなか普及に至っていない。
Wordの数式ツールも残念ながら、今一つ。
そこで、教科書に使われているような綺麗な数式を表すにはLaTeX(ラテフと発音する)を使うといい。
LaTeXは、組版のためのコマンドを使う。
例えば、数式に限って見てみると
f(a,b) = \int_{a}^{b}\frac{1 + x}{a + x^{2} + x^{3}}dx
のように記述すると、次のように表示される。
慣れるまでは少し敷居が高いが、LaTeXに関するツールは基本的にすべて無料で、PDFファイルを生成することも可能なため、まず試してみる価値は十分ある。
数式の表現に便利なだけでなく、見た目の美しい体裁の整った組版が容易にできる。
長文作成時には、図表番号の自動割り当てや、図表への参照リンクの挿入、参考文献のまとめなどが簡単にできるため、論文作成には重宝されている。
LaTeXの導入にはインストールすべきファイルが多数あり、また各種の設定が必要なため初心者には難しい。
そこで、Windowsユーザーに限ってしまえば、Abe Noriyuki氏によって提供されている「TeXインストーラー3」を使用することをおすすめする。
■「TeXインストーラー3」のWebページ
http://www.math.sci.hokudai.ac.jp/~abenori/soft/abtexinst.html
最新版(現時点では0.81r4)をダウンロードし、解凍してできる abtexinst.exe を実行するだけですむ。
さて、インストールが済んだら、さっそく使ってみよう。実際の流れは次のようになる。
- (1) LaTeXの組版コマンドを使って、文章を作成する。作成した文章を拡張子が .tex のファイルに保存する。
- (2) platex コマンドを使って、.tex ファイルをコンパイルし、.dvi ファイルを作成する(必要に応じてPDFファイルに変換する)。
.tex ファイルの作成は、メモ帳でも、その他のテキストエディタでも構わないが、LaTeX用に特化したものを使うと便利だ。
これには、EasyTeXをおすすめする。
次のEasyTeXを紹介したWebページからEasyTeXのインストーラをダウンロードし、実行するだけでいい。
■TeXを使って数式をきれいに書こう (EasyTeXのダウンロード)
http://www.juen.ac.jp/math/nakagawa/texguide.html#easytex
最初に必要になる「TeX環境設定」は、「TeX環境を自動設定する」ボタンを押すだけで済む。
EasyTeXが起動したら、まず上記のページにある例題を入力してみよう。
その後、したらメニューの「コンパイル」→「DVI」で内容を確認できる。
LaTeXで使用できるコマンドについては、次のページが参考になる。
■LaTeXコマンドシート一覧
http://www002.upp.so-net.ne.jp/latex/index.html
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