放射線被ばくに関する正しい知識

福島原発の事故から1ヵ月以上が経つが、未だに収束の様子を見せない。
原発から漏れ出る放射性物質の影響には、我々の多くが関心を持っている。
ある種の過剰な反応も見られるが、正しい知識に基づく冷静な行動が求められる。
放射線は近代医療における治療法の1つに積極的に使われているものであり、我々の生命を助けるための用途もある。むやみに怖がる必要は無い。

放射線に関しては「独立行政法人 放射線医学総合研究所」が詳しい。

独立行政法人 放射線医学総合研究所 のWebページ
http://www.nirs.go.jp/

Webページには今回の事故を受けての情報が各種掲載されている。
たとえば、4月8日には「放射線被ばくに関する基礎知識 サマリー版 第1号」が公開され、4月14日には「放射線被ばくに関する基礎知識 第6報」が公開されている。

放射線被ばくに関する基礎知識 サマリー版 第1号 のページ
http://www.nirs.go.jp/information/info.php?i13

放射線被ばくに関する基礎知識 第6報 のページ
http://www.nirs.go.jp/information/info.php?i14

被ばくに関する懸念は、それが「確率論」であり、健康に影響があるかどうか、癌や白血病になるかどうかを誰も断定できない点にある。
被ばく量と確率の関係は、サマリー版に掲載されていた下の図が参考になる。

(出典:独立行政法人 放射線医学総合研究所 放射線被ばくに関する基礎知識 サマリー版 第1号)

各種の情報を参考に、判断は各自に任せたい。
ネット上には、今回の事故に関する情報を提供する目的で、複数の出版社が関連する文献のPDFを無料公開している。
これらも参考とすることで、放射線に関する十分な量の知識を得ることができる。
多くの情報の中には、ことさらに不安を煽るものも見られるが、各種の情報を冷静に分析することが望ましい。

・科学雑誌「Newton」に掲載された放射線に関する解説記事(酒井一夫・放射線医学総合研究所 放射線防護研究センター長)
2ページ分。綺麗な図があり、放射線の発生のしくみがわかりやすい。
http://www.newtonpress.co.jp/newton/radiation/pdf/Newton_radiation.pdf

化学同人社「ベーシック薬学教科書」シリーズ第12巻第8章「放射線の性質と生体への影響」
http://www.kagakudojin.co.jp/files/c27012-08.pdf

・その他各種PDFファイルの紹介「ガジェット通信:震災と原発事故の理解にむけて各出版社が無料公開した書籍&雑誌まとめ」
http://getnews.jp/archives/109948

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