無限論の教室

無限論の教室 (講談社現代新書)

無限論の教室 (講談社現代新書)

無限ってなんだろう。
アキレスがどんなに頑張ってもカメを追い抜けないというパラドックスから始まり、
「無限」という奇妙なものの謎解きが、軽快な物語で綴られている。

物語のステージは大学の講義。といっても受講生は2人だけ。ユニークなキャラクターをもつ先生と受講生のやりとりが楽しい。
さながら「数学ガール数学ガール (数学ガールシリーズ 1)の哲学版と言ったところ。
そう、無限は数学というより、むしろ哲学の領域であるらしい。そのこと自体が大きな発見だった。著者は東京大学の哲学の先生。

自然数の集合と偶数の集合はどちらが大きい? そんな、自明にみえる質問にも、無限の概念を導入すると奇妙で面白い結論が導き出される。