極座標とラプラシアン

ラプラシアンとは直交座標系における2階の微分作用素で、3次元では次のように表される。

これを3次元の極座標で表すと次のようになる。

この導出については、ネット上でさまざまに紹介されているが(例:Laplacian と極座標(PDF))、その手順は煩雑で、自分で計算するのにはかなり根気がいる。
次のページでは、「その1」から「その5」までの5つのパートに分けての、丁寧な解説がある。

極座標の世界:倭マンの世界
http://www5.ocn.ne.jp/~coast/math-science/math/polar-coordinates.html

一度くらいは、自分で導出する経験も大切だろうけど、それも大変な場合は「偉い人が計算してこういう結果になったのだから、これが正しいのだろう」と信じるしかない。

式の意味するところを直観的にイメージしようとしても、それはなかなか難しい。
そもそも3次元の極座標は「原点からの距離」と、2つの「角度」というまったく性質の異なる変数rとθ,φを組み合わせて1つの点の位置を表すものなのだから、2階微分(変化量の変化量)が、すっきり綺麗な形で表されることを期待する方がおかしい

先に導出方法を見ずに、自分で頑張って∇・∇から計算しようとすると、なんだかすっきりした形になりそうな気がするけど、そうではない。
どうして、こんな形の式になるのだろうか。。このことの理由について、次のページでわかりやすい説明をしている。
一言でいえば「基底ベクトルが場所によって違う方向を向くから、他の基底ベクトルで微分しても0にならない」ということ。
これでピンとこない場合は、次のページを読んでみよう。

極座標ラプラシアンの出し方いろいろ:いろもの物理学者
http://homepage3.nifty.com/iromono/PhysTips/Lap.html

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