自然言語処理について

自然言語処理について、どのようなことが現在の研究対象となっているか知るうえで、次の解説記事がわかりやすかった。

■ 乾健太郎, 浅原正幸, 自然言語処理の再挑戦 〜統計的言語処理を超えて〜http://www.cl.ecei.tohoku.ac.jp/~inui/papers/0610Fuzzy.pdf

本稿の目的は,自然言語処理の研究を始めるのに有用な情報を自然言語処理以外の研究領域で活躍
している研究者に提供することである.

ということで、自然言語処理の基本問題、諸問題を解く代表的な方法論、自然言語処理でよく用いられる言語資源やツールなどの紹介もある。また、最後の章にはで今後注力すべき研究課題の例が挙げられていて、自然言語処理の研究の様子を広く知るうえで有益だ。


また、こちら

Python による日本語自然言語処理 http://nltk.googlecode.com/svn/trunk/doc/book-jp/ch12.html

は、オライリーの「入門 自然言語処理

入門 自然言語処理

入門 自然言語処理

の第12章を公開したもので、既存のツールや資源をPythonによって、どのように使用するかの具体例が紹介されていて実用的だ。



自然言語処理の一つの研究分野として、長文を簡潔な内容にまとめあげる「自動要約」というものがある。

■ 増山繁, 山本和英, テキスト自動要約における新たな展開と展望 - 統計的方法,換言処理,そして・・・- http://nlp.nagaokaut.ac.jp/arc/02/02IPSJ.pdf


その一方で、文書を自動生成する研究も着々と進み、一部では実用化もされている。

■ 記者はもう要らない?データから記事を自動作成、米報道の最前線 写真3枚 国際ニュース:AFPBB News http://www.afpbb.com/articles/-/2889314?pid=9242777


そのうち、コンピュータが文書を自動生成して、それを理解できない人はコンピュータに要約文を作ってもらうようになるのかもしれない。
まさに星新一の「肩の上の秘書」が描く世界だ。 (星新一って本当にスゴイと思う)


おーいでてこーい ショートショート傑作選 (講談社青い鳥文庫)

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入門 自然言語処理

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