放射基底関数(Radial basis function, RBF)

放射基底関数、英語でRadial basis function、略してRBFは、言葉として見ると難しそうだけど、
実際は何のことはない「距離に基づいて値が決まる関数」のこと。

変数xの原点からの距離を||x||で表せば、次のようになる。
φ(x)=φ(||x||)

代表的なのがガウス関数。これは次のような形をしていて、正規分布関数とも呼ばれる。原点からの距離に応じて値が減衰していくのがわかる。

変数が2次元のガウス関数は、次のような形になる。

ガウス関数は、あくまで1つの例であって、距離に基づいて値が決まれば、それは放射基底関数だと言える。
最初の図のように、1次元の変数であれば、原点を中心に左右対称な形になる。
2番目の図のように、2次元の変数であれば、原点を中心とした回転対称な形になる。


■ 基底関数について

どうして「基底関数」という名前が付いているのか?

そもそも基底関数とは、別の関数を表す際に組みあわせて使用される、基本となる関数のこと。
別の言い方をすると、何か複雑な形になる関数を、単純な関数の足しあわせで表現しようと考えた時に、この「単純な関数」として使用されるのが基底関数。

例:
フーリエ解析で用いられる基底関数はコサイン関数とサイン関数。
B-スプライン曲線の表現に用いられる基底関数はB-スプライン基底関数。

同じように、何かの曲線、曲面を、「距離に基づいて値が決まる関数」の線形結合で表すことがある。
なので、放射基底関数という名前になっている。

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