ラプラス変換とは

フーリエ変換の後にラプラス変換を学習することが多い。

フーリエ変換は、任意の波形を周波数の異なる正弦波の重ねあわせに変換できる。ということで、その目的も利点もわりと明確でわかりやすい。
より具体的なわかりやすい説明として、こちらをおすすめ
フーリエ変換の本質:MetaArt

一方で、ラプラス変換って何? なんのために使うの? という質問に対しての明確な回答はわりと難しい。
ネットで検索したところ、教えてgoo!に秀逸な回答があったので、それを参考にまとめてみる。

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ラプラス変換は、元はと言えば線形微分方程式を解くテクニックとして発達し、これが有効に機能するので、あとから研究が進んで理論体系ができた、という経緯を持っている。

線形微分方程式とは関数f(t)をtでn回微分したものをf^{(n)} (t)と書くとき、係数a_iを掛けて
a_n f^{(n)}(t) + a_{n-1} f^{(n-1)}(t)+...+ a_0 f(t)=g(t)
という形に表される微分方程式のこと。

f(t)のラプラス変換をF(s)とすると、「fをtで微分したもの」はsF(s)となる。
つまり、「微分する」を掛け算に変換できるため、微分方程式がただの多項式の方程式に変換されてしまう。
この多項式の方程式を解いて、答えを逆変換すればf(t)が得られる。

このように、ラプラス変換の結果を直接利用するのではなく、変換して問題を解き、その答を逆変換で元の世界に引き戻す、という使い方をする。

また、f(t)はt>0の部分だけ考える。tは時間を表すと解釈される事が多く、信号処理の分野で大いに使われる。

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次のページもわかりやすくておすすめ。

■初心者用ラプラス変換解説:東北工業大学 中川朋
http://www.ice.tohtech.ac.jp/~nakagawa/laplacetrans/Laplace1.htm

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