フーリエ変換

フーリエ変換とは、ある波形を正弦波のような性質の良くわかっている波形の重ねあわせで表しましょう。というもの。

そうすると、[周波数、振幅]という値の集合(デジタルデータ)で任意の波形を表すことができて、無視して構わないような高周波成分を省略してデータを減らす、というようなこともできるし、微分積分も簡単にできるようになる。

下図を見ると、この様子をイメージしやすい。


(図の出典:フーリエ変換の本質:MetaArt

図では与えられた波形を、周波数の異なる正弦波の足し合わせで表現している。

正弦波の周波数は1,2,3,4, ... という整数で表すことができて、それぞれの振幅(正弦波の強さ)は、4, 0.5, 2, 1, ... のように表せているから、
[周波数, 振幅]の組み合わせで表現すると
元の波形 = [1, 4] + [2, 0.5] + [3, 2] + [4, 1]
のように、たった8つの数値で表現できてしまった。これは便利!(周波数5以上はゼロで近似)

さらに、正弦波の重ねあわせだから復元することも簡単だし、微分積分などの解析も簡単で、いいことがたくさんある。

ということを、もう少し詳しく書こうと思ったけど、次のリンク先の記事が秀逸でわかりやすいので、あとはリンクだけ掲載して終わり。

■ 「フーリエ変換の本質:MetaArt


具体的な数式表現について理解をしたい場合は、次のエントリをおすすめ。
フーリエ級数展開の式を理解する:大人になってからの再学習


ちなみに、デジタル写真などの画像も2次元の信号であるとみなすことができ、画像処理にもフーリエ変換がよく使われる。
2次元の場合の基底関数は次のようなイメージ。それぞれの画像を異なる割合で重ねあわせることで、目的の画像を作り出すことができる。というのが基本的な考え。


上の図の出典は次のリンク先のPDF。
英語だけど図が多く、2次元のフーリエ変換を理解しやすい。

■Fourier Transform 2D
http://cs.haifa.ac.il/hagit/courses/ip/Lectures/Ip09_FFT2D.pdf


日本語でわかりやすい資料
■2次元フーリエ変換
http://www.cfme.chiba-u.jp/~haneishi/class/2008/2008_5.pdf

軽装版 解析入門〈1〉

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マンガでわかるフーリエ解析

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