マクスウェルの方程式

電磁気学の基礎となる方程式に「マクスウェルの方程式」というものがある。
表記のスタイルには様々あるが、電場E、磁場H、電束密度D、磁束密度B、電流密度iの関係を次の4式で表したものだ。

微分演算子∇(ナブラ)との内積外積はそれぞれdiv(発散), rot(回転)で表せるので、次のような表記の方が直観的にわかりやすい(電流密度は記号jで表すことも多い)。

この関係式は電磁気学を学習するうえでは必須になるため、この式が成り立つ理由を説明した文章は数多く存在するが、
残念ながら直観的(頭にイメージしやすい)形での説明はあまり見当たらない。
そんななか、琉球大学の前野先生による下の図がわかりやすかった。


電磁気学II2009年度第14回

まずは、上の図を頭の中でイメージできるとよい。
しかし良く見ると、アンペールの法則はマクスウェルの方程式の第2式と少し異なる。
実は微小空間を考えた場合、アンペールの法則が厳密には正確で無い。マクスウェルはアンペールの法則の右辺に
\frac{\partial D}{\partial t}
を追加し、第2式を作り出した(そのため、第2式はアンペール・マクスウェルの法則と呼ばれる)。

このマクスウェルの方程式、極めて重要だが、なかなか覚えるのが難しいというのは万国共通のようで、如何にして覚えるか、皆が悩んでいるようだ。
レミングの左手の法則に倣って、各種の関係式を次の図のように手の形で覚える方法もあるらしい。


(Maxwell's Equations: Memo Maps Hand for 10 mighty derivations)


■ 参考
Wikipedia:マクスウェルの方程式
Wikipedia:Maxwell's equations
EMANの電磁気学
・[http://lab.sdm.keio.ac.jp/maenolab/makino/documents/20070515_Maxwell.pdf:title=Maxwell方程式の基礎[pdf](牧野 泰才)]


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