これまでに地球上に生まれたヒトの総数:1076億人

これまでに地球上に生まれたヒトの総数は?

国際非営利団体である人口調査局(PRB・Population Reference Bureau)が、つい先日に「これまでに地球上に生まれたヒトの数はどれほどか」という興味深い推計値を発表した。

■How Many People Have Ever Lived on Earth? (PRB)
http://www.prb.org/Articles/2002/HowManyPeopleHaveEverLivedonEarth.aspx

先に結論から言ってしまうと、その数は107,602,707,791。
約1076億だそうだ。
現在、地球上には約70億の人口があるため、これまでに地球上に生まれたヒトの6.5%が、現在生きているということになる。

このような問いに答えるには、そもそも初めてヒトが地球上に現れたのはいつか、各地域、各時代での平均人口はどれほどか、という値を推計しなければならないため、最終的に正確な値を導出するのはとても難しい。

該当ページでは、次の表のように年代ごとの人口、千人当たりの出生率、1つ前の年代からの総出生数を見積もっている。
その結果、出生数の総計が1076億という数になる。

このような数値の根拠として、五万年前にたった2人の人から人類の歴史がスタートしたと想定しているところが興味深い。
その他、とても面白い内容が書かれていたので、要点だけピックアップして紹介してみる。

  • 紀元前8000年ころの世界人口は500万程度と見積もられる
  • 紀元1年までに3億人に増えたと推測されるが、この間の年間成長率はわずか0.0512である。
  • 人類の歴史の大部分の期間、平均寿命は10歳程度しかなかった。
  • フランスの鉄器時代においても、平均寿命は10〜12歳程度であった。
  • このような時代には、人口を維持するためだけにも千人当たり出生率は80程度必要であった。
  • 今日では、最も出生率の高いアフリカの国においても45〜50程度である。
  • 乳児千人当たり500人が死亡していた。
  • 紀元14年のローマ帝国では人口が4500万人だったと見積もられている。
  • 1650年の世界人口は5億人と推測されるが、この値は紀元1年の3億人からそれほど増えていない。その理由として黒死病による死亡が挙げられる。
  • 1800年に十億人に到達し、それ以降は継続的に増加し現在の70億人に至る。

自分と言う生き物は、1000億を超えるヒトの中の一個体に過ぎないと思うと、なんだか不思議な気がしてくる。

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