log(1+x)のテイラー展開・マクローリン展開

昨日のエントリ「70の法則、72の法則」の中で、xの値が十分小さいときに次の式が成り立つ、ということを書いた。

\log (1+x) \approx x

なぜなのか疑問に思うかもしれないので、簡単に説明する。

無限回微分可能な関数f(x)について、次式が成り立つ。これをf(x)のx=aでのテイラー展開と言う。

a=0としたものをマクローリン展開とよび、次のように表せる。

\log (1+x)マクローリン展開すると、次のようになる。

(どうしてこのように展開されるかは次を参照: log(1+x) のマクローリン展開の導出(KIT Mathematics Navigation)

今回、xの値が十分に小さいとしているので、2次以降の項を無視すれば
\log (1+x) \approx x
となる。

仮に、x=0.02 とした場合(昨日のエントリ「70の法則、72の法則」の中での金利2%のケースに相当)、 実際の値はlog(1+x)=log(1.02)=0.019802.. であるため、かなり正確な近似であることがわかる。

0.05までのy=xとy=log(1+x)のグラフは次の通り。ほぼ一致していることを視覚的にも確認できる。


微分積分

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やさしく学べる微分積分

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