ラプラス方程式

ラプラス方程式とは、次の形で表される2階線形の偏微分方程式

ここで、\varphi はx,y,zを変数とする関数。

2階の偏微分を表すラプラス演算子\Deltaを使うと、次のように極めてシンプルに表現される。

要するに、ラプラス演算子を適用するとゼロになるような関数を求める、という問題。ただし境界条件が必要。

もっとわかりやすく言うと「境界の値が与えられた時に、その内部を滑らかに補間するような関数を求める」という問題だと言える。

1階の偏微分を表すナブラ演算子\nablaを使って、次のようにも表される。

(右辺が、ゼロではない関数f(x,y,z)で表される場合(\Delta \varphi=f)、これはポアソン方程式と呼ばれる。)

ある領域Ωの境界上で\varphi = Gとなる条件を満たす解をラプラス方程式で求めることができる。例えば、ある形をした平板素材の境界の温度を一定に保った時に、内部の温度分布がどのようになるかを求める問題。(このような問題を第一境界値問題、ディリクレ問題と呼ぶ)

英語版Wikipediaの項で紹介されている下の図はディリクレ問題の一例で、
内円の境界の値が0、外円の境界の値が4sin(5*θ)で表される、という条件でラプラス方程式を解いて求めた領域内部の値を示している。(温度分布を可視化したものと見なすことができる)

http://en.wikipedia.org/wiki/Laplace%27s_equation


関連エントリ:ポアソン方程式(2)

電磁気学 (物理テキストシリーズ 4)

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